大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)2654 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

論旨は刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らないし、また同四一一条を適用すべ

きものとは認められない。

弁護人松井清吉の上告趣意第一点について。

論旨は原判決が憲法三七条に違反すると主張するけれども、実質は原判決の事実

誤認、量刑不当等を主張するのであるから適法の上告理由といえない。また刑訴四

一一条を適用すべきものとは認められない。

同第二点について。

しかし記録を調べても所論のごとく刑訴四一一条を適用すべきものとは考えられ

ない。

弁護人横田隼雄の上告趣意第一点の其の一について。

論旨は原判決の判断を経ていない事項について論ずるものであるから適法の上告

理由となりえない。(論旨中に「未だ公判に繋属前弁護届出たもので適当なる弁護

届といい得ない」といつているが、その主張の採用できないことは刑訴三〇条一項、

三二条、刑訴規則一七条、一六五条二項により明らかである。)

同第一点の其の二について。

論旨は刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らない。なお第一審判決挙示の証拠を

綜合すれば判示事実は肯認できるのであるから、論旨は理由がない。

同第二点について。

論旨中其の一は原判決の事実誤認を主張するものであつて適法の上告理由たりえ

ない。其の二については事実審たる第一審は被告人の当公廷における自白のほかに

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他の補強証拠をもつて事実を認定したものであるから憲法違反(憲法三八条三項違

反の意味)の問題は起りえない。

弁護人若林清の上告趣意第一点について。

論旨は原判決には判例の違反があると主張するが、実質は原審の事実認定を攻撃

し、また事実審の裁量に属する証拠の取捨判断について論ずるものであるから適法

の上告理由となりえない。

同第二点について。

論旨は原判決の判断を経ない事項について非難を加えるものであるから上告理由

としては不適法である。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二八年三月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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